
長崎市寺町にある黄檗宗のお寺の鼓楼の改修工事です。

大屋根の軒巴が押し出されて落ちる恐れがあり、早急に手当てすることになりました。

掛巴の釘が錆びて膨張し、割れていました。

降り棟も下側にずれて危ない状態です。

降り棟より内を葺き直す事にしました。
重要文化財のため最低限の改修と工期と予算しかなく、悩むところですが、扱う箇所がどんどん増えてきます。
降り棟は全体が滑ってるので軒巴をビスで固定して、登り付きに半端を入れてなんとか済みそうです。

聞いた話では、奈良の葺師の方の仕事らしいのですが、棟反りの出し方に特徴のある勉強になった屋根でした。

横に建っている大雄宝殿です。

大棟は、まさに中国がルーツの、禅宗仕様といったところでしょうか、圧巻です。


山門のダイナミックな隅棟です。
捨て熨斗の代わりに素丸を使用しています。
いつか、この方法で試してみたいと思います。



