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『 針の轍(わだち) 』~LPは33回転~

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10月27日付けの日本経済新聞の文化面にレコード針で有名なブランド「ナガオカ」の3代目の社長の寄稿が目に留まり、朝から少しばかり感動しました。

その昔、CD(コンパクトディスク)が今の様にレンタルで安く借りられるずっと前の30年以上前はアナログのLP盤とEP盤の時代でしたが、そのレコードを載せるターンテーブルに欠かせないのが、「針」です。

そのダイアモンド針で有名な会社ナガオカですが、一時期はCDの影響でレコード針の需要が激減したそうですが、現在はDJブームやアナログレコード回帰の流れで、最近また増えて来て現在の世界シェアは8割を超えているそうです。

そんな記事の中に地元島原の方からの手紙を紹介されていました。

もう20年近くなりますが、雲仙の普賢岳が噴火していた頃、土石流で家を流されたある初老の男性の方が、残った倉庫の中に埃をかぶったレコードプレーヤーを見つけ、若い頃聴いた曲をかけたら、涙が止まらなかったという内容の手紙だったそうです。

その頃、私は福岡在住で直接被害に遭った事はありませんでしたが、当時の島原の方々の御苦労は想像を絶するものがあったと思います。

先日、ギターのピックとコードブックを探しに昔、良く通った横浜屋さんに行きましたが、今ではCDレンタルから1曲から買えるダウンロードまで、洋盤以外は安くで聴けて、買う時は試聴まで出来ますが、30年以上前は、まさに「ジャケ買い」そのものでした。

そのうち、お城と島原駅の間位に出来たレンタルレコード店に通い、CDが出てレンタルが出て「tutaya」さんが出来て、、、。

今でも不思議なのが、あの黒いプラスチックの溝を針が走ってどうして音が出るのか解りませんが、学生の頃、バイトで貯金して買ったLPだからこそ、今でもその頃の思い出が蘇ってくるんだと思います。

音楽の殿堂、「徳丸音響センター」と「横浜屋」。 島原の自宅には2台アナログプレーヤーがあります。レコードも保存しています。が、「針」がありません。今度は久しぶりにダイアモンド針を付けて1枚ずつ針を落としてみたいと思います。