『 俳 壇 』
山陰(やまかげ)に 沈む落日 影法師 壱拾五枚はぜ
(評) 夕暮れ時、長く伸びた自分の影が、日没と共に姿を消す情景を詠んだ一句です。来年、五十路を迎える、仕事とバイクと芋焼酎をこよなく愛す、男の哀愁が漂う作品に仕上がっています。
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『 お く の ほ そ 道 』 ~序文~
月日は百代の過客にして、行かふ年も又旅人也。
舟の上に生涯をうかべ、馬の口とらえて老いをむかふる物は、日々旅にして旅を栖(すみか)とす。
古人も多く旅に死せるあり。 芭蕉