『 ♪ 祝いめでたの若松さまよ、若松さまよ、枝も栄ゆりゃ葉も茂る、エイショウエ エイショウエ、、、♪ 』
福岡の町では、棟上げの祝いの席で親方衆がこの唄を歌います。
祝いの席では兄弟子から酒の指し方、もらい方を習います。一升瓶を右手で持ち、年長者には左手を添えて差す。目上の人からもらったら「いただきます」。
座敷の上(かみ)、下(しも)の座、賄いの役目など全て仕事を通して教わります。
全ては年季がものを言う世界ですから、目上の親方衆は絶対です。タバコを吹かしながら受け答えしようものなら死ぬ目をみます。
今では和室の座敷、床の間も隅の方に追いやられた家が多いですから、上も下も関係ないんでしょうが、今、見習い中の二十歳前の若手にも、最低限の礼儀や作法は教えていかなければ自分が恥をかきます。
普段着、茶髪で面接に来て、タメ口で会話して、タバコを吸いながら返事して、平気でごみを捨てて、、、、。
履歴書には書ききれない位の職歴。
子は親の言う通りにはしないで、親のする通りに真似すると言います。
そう言ってる自分もそうだったんでしょうが、仕事を習うよりも先に習うことが多い今の職人の修業事情です。
全日本青少年健全育成連絡協議会長崎支部島原分科会
事務局長 晴れ姿15枚はぜ