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「瓦」 1400年の時の波を超えて

0310gojuu.jpg.jpg日本に仏教が伝わって来た頃、僧や寺工、画工、瓦工と共に大陸から渡来した仏教建築、我が国最初の寺院、飛鳥寺が建てられました。現代のかわらのルーツがそこにあります。

また、時代の様相と共に現れる城郭建築、茶の湯と共に江戸初期に隆盛を極めたといわれる数奇屋建築、いつの時代の建築においても最も耐久性を求められたのが屋根瓦であります。

そして今日、日本の建築文化の中で屋根材としてだけでなく自然素材である粘土が持つ質感、燻し銀の真新しい輝き、或いは、長い年月を経て黒光りした敷瓦の風合い、お寺の苔生して湿った感じの塀瓦等は、街の佇まい、情緒を考える上で景観材としても充分対応できるものと思います。

「技」

「甍は魂の通う路 心して葺くべし」

屋根に携わるものにとってこの言葉ほど意義深い言葉はありません。

昨今の建築業界において物作りの現場に身を置く職人達。コストとスピードが優先される現代建築の流れの中で手仕事によって生まれる物は、機械によって大量生産される物に比べ、効率の良くない非合理的なものと捉えられがちです。

しかし今、社会は大量消費による環境問題、新建材による有害性、産地偽装が表面化し、企業の倫理観、または消費者個人の価値観、ライフスタイルが問われようとしています。

住宅建築の中の最も耐久性を求められる分野である屋根においても、ようやく日本の古いものが見直され、その土地の気候風土に合った、町並み、家並みに配慮した設計、施工法が増えています。

そこには妥協を嫌う職人の技と心意気が活きています。