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 『ぶ ら り 太 宰 府』 其の六(観世音寺の巻2)

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「子等を思ふ歌」 筑前国守山上憶良(山の上のおくら) 観世音寺(太宰府市)

瓜食めば 子ども思はゆ  栗食めば まして偲はゆ

いつくより 来たりしものそ  まなかひに 

もとなかかりて 安眠(やすい)しなさぬ

「反歌」

銀(しろがね)も 金(くがね)も玉(たま)も何せむに

まされる宝 子にしかめやも

大意

瓜を食べると子供のことが思われる。

栗を食べると一層子供のことが偲ばれる。

子供はどこから来たものであろうか。

眼前にむやみにちらついて、安眠させてくれることがない。

銀も金も玉も子供の愛に比べれば、どんな宝も子供には及ばない。

(評) 遠く京の都に妻子を置いて太宰府に単身赴任してきた、筑前守が詠んだ歌だったんでしょうか?まさに子は宝、旅先の私の心境を代弁してくれています・・・。